朝からおかんの声で目が覚める。
「韓国にもっかい電話して確認しなよー。
このままで終わっていいの?」
うるさい。だまれ。最初はそう思った。
ここ最近、お互い仕事が忙しくて親と顔を合わせる時間すらなかった。
そんな中で知らされた、仕事キャンセルのハナシ。
それについて、大した話もせずに2日ほど経ってたんだ。
おかんはそのことでひどく心配していたらしい。
私がどれほど大きいショックを受けてるか・・・
それを考えると、うまく声もかけられない。
お父さんなんかはそんな状態。
当の私と言えば、こんなにもあっけらかんとしてるのに。
そんな、両親に心配をかけてること。
両親が韓国を嫌いになりそうだということ。
それを知って、胸がズキンと痛んだ。
口には出さないけど、仕事のことより何よりも、
そのことが私にとってはショックだったんだ。
もう朝から気分は急降下。
一度溢れたら止まらない、涙、涙、涙。。。
いつもの自分の落ち込み方だけど、
久しぶりで抑え切れなかった。
それで、仮病つかって工場の仕事休んじゃった。・・・さいあく。
しばらくはそんな感じで思考回路はショートするわ、
ひっくひっくが止まらないわでどうしようもなかった。
でも、平常心を失ってる自分が情けなくなってきて、
それはもうかっこ悪くて、ばかばかしく思えた。
そしたら自然と気持ちは落ち着いて、涙もおさまった。
そこからは異常なまでの平常心。
このままじゃいけない。
たんたんと顔を洗い、歯を磨き、化粧をし、着替える。
すべて終わったところでおかんを探した。
寝室で横になっている。寝込んでいるように見えた。
また胸がズキン。
ここでおかんに声をかける。
「どっか行こ。」
誘い出した。
嘘でもいい。演技でもいいからおかんと笑って話がしたかった。
やっと口を開いた私に、おかんは言った。
「一緒に?」
「うん。」
そうして、お互い変な空気を持ったまま、一緒に出かけることになった。
行き先は宇都宮。
現場で使う用具を仕入れた後で、お中元を買う計画だ。
車の中でも大した会話はなく、そのうち私は寝てしまった。
自分から誘っといて、それも距離を縮めようとして誘ったのに。
気がつくと宇都宮に着いていた。
現場の用具はすでに仕入れてあった。
お昼にはちょっと早い時間だったけど、食べることにした。
安禺楽牧場のお肉を使った料理屋さん。
エレベーターを上がった10階にある。
2名だと告げると早々と案内された。
その、案内された場所がよかった。
外の景色がよく見える、2人でちょうどいい個室。
注文したランチが運ばれ、食べ始める。
と同時に、どちらからともなく話を始めた。
と言っても、たわいもない話。
箸を進めるごとに話も進む。
それはそれはいろんな話をした。
今回の仕事のこと、将来のこと、結婚のこと、
うちの仕事のこと、お互いのこと、家族のこと。。。
これまでのすれ違い埋めるように話す話す。
話は尽きなかった。
食べ終わるころにはすっかり親子に戻っていた。
それまでは、同じ家に暮らす、ただの同居人だったのに。
その後はと言うと、当然、楽しく買い物したさ~。
自分の損害よりも平和を望む。
それは今でもいいことだと思ってる。
そのために、親の前では気持ち、意見を殺してた。
言ってもわかってもらえないし、変わらないし。
てか、もめるのとかめんどくさいし。
でも平和と黙るのとは違う。
お互いを知り、認め合ってこその平和なんだね。
お互いが自分のことを話すこと。
伝えようとする、その気持ちが大事。
自分の考えを押し付ける前に、
相手の声に耳を傾ける、その姿勢が大事。
そして理解しようとする、その心がけが大事。
それから、ひとつ明らかになった嬉しい事実。
旅券センター、駐日韓国領事館、在韓日本大使館・・・
それぞれ電話で問い合わせたところ、
どうやらパスポートは国外でも申請できるみたい。
つまり、韓国に居ながら更新できるってこと!
来年の7月31日でパスポートが切れるはずで、
切れる前には帰国しなきゃいけないと思ってた。
けど、その心配は要らないみたい。
今月の31日までに入国しなくても1年間滞在できそう!
堅実にお金貯めて、余裕を持って行こうかな~・・・。
などと考え中であります。
あー、書きたいこと書いてすっきりした~。
ここまで読んでくれた方がいたら、ありがとうです。
付き合いきれないかもしれないけど、よろしくね^^;